食品学実習の最終回は『食品のDNA鑑定』です。DNA鑑定は、高級食材の産地偽装が疑われたとき、産地や材料の特定に用いられる手法です。
実習では、うなぎの蒲焼の『うなぎ』が本物の『日本うなぎ』であるかをDNA鑑定します。
試料はこれ↓
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うなぎの蒲焼(高級食材) |
DNA鑑定には、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応:Polymerase Chain Reaction) 法*を用います。PCR反応によって、試料に含まれる極微量のDNAから目的のDNAを数百万倍にも増幅することで、鑑定するためのDNAが検出できるようになります。
*:新型コロナウイルス感染症の診断でも用いられているPCR法と原理は同じです。
①DNAの抽出
蒲焼きから少量のうなぎの身を採取し、アルカリ性溶液で処理してDNAを抽出します。
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アルカリ性溶液を加えて |
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ブロックヒーターで加熱 |
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遠心分離してDNA抽出液を得ます |