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食品のDNA鑑定②(食品学実習:2年生)

 食品学実習の食品のDNA鑑定①の続きです。

②PCR反応(DNAの増幅)
日本うなぎのミトコンドリアDNAチトクロムb遺伝子をターゲットとしてDNAを増幅します。

DNA抽出液をPCR反応液に加えて

必要なDNA抽出液はわずか 1 μL、慎重に

PCR反応液をDNA増幅装置(サーマルサイクラー)にセット。
サーマルサイクラー
PCR反応(熱変性 → アニーリング → DNA伸長)が自動的に20サイクル行われ、ターゲットのDNAが約100万倍に増幅されます。

PCR反応の待ち時間を利用して、電気泳動用のアガロースゲルを作成します。
ゲル作成中のイケメンズ
③電気泳動
PCR反応終了液を電気泳動して、日本うなぎ特有のDNAを分離します。
アガロースゲルにPCR反応終了液を分注して
電気泳動開始
DNAは+極(右)から−極(左)に移動します
まもなく終了
マーカー色素(青色)が移動していますね

ゲルを取り出してトランスイルミネーターにセットし、紫外線(UV)を照射してDNAのバンドを検出します。
トランスイルミネーター
UV照射するとDNAのバンドが現れました
白く見えるバンドが日本うなぎのDNA
(撮影画像が汚くてゴメンナサイ)

日本うなぎ特有のバンド(約250bp)が検出できたので、試料の『うなぎの蒲焼』は日本うなぎを用いた本物であることが確認できました。

PCR法は、食品衛生学分野でも食中毒菌の検出や同定に有効な手法です。もちろん、医学・生命科学分野でも診断や遺伝子解析における必要不可欠な技術となっています。

それにしても、蒲焼きにしたうなぎの身からDNAを抽出できて、特定の遺伝子を検出できるなんて驚きですよね。

「あれ?」
残ったこれは・・・

適切な方法で処分しました (^o^)/