4年生の卒業研究が本格的に始動しました。食品学研究室では、2つのテーマで卒業研究を行っています。そのうちの1つが線虫(C.elegans)を用いた研究(線虫チーム)です。
- 線虫を用いた宿主の遺伝発現に影響を及ぼす食品成分の探索
線虫(Caenorhabditis elegans)は全ゲノムが解析されており,遺伝子の約60%以上がヒトの遺伝子と同じ働きをしていることが分かっています。さらに、遺伝子発現の程度を調べたり、発現を制御することが比較的簡単にできます。この特徴を利用して、遺伝子発現に作用する食品成分を見つけて調べようという卒業研究です。
線虫(体長:約 1 mm)/閲覧注意
始めの一歩は、線虫を飼育(培養)するための培地つくりです。
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培地の材料(寒天ほか)を計量 |
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培地の調製手順を確認 |
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加熱して溶解させた培地を量り取り |
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培地が冷えると固まるので 素早くシャーレに分注 |
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約120枚の培地 線虫を培地に移し、継代培養します |
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次の実験について大学院生と打ち合わせ |
この後は、候補物質に対する走化性を調べる実験(Chemotaxis assay)*を予定しています。
*:この研究では、線虫が食品成分を自由摂取することが大前提です。走化性実験は培地のある地点につくった穴に候補物質を入れ、線虫がそこに近づくのか避けるのかを確認する実験です。線虫が候補物質を好むことが分かれば、それを食べてくれる可能性があります。