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食品学実習 第2回 食品の褐変反応(2年生)

食品学実習の第2回目です。食品に起こる褐変反応(茶色に変色する反応)には、酵素的褐変反応(食品に含まれる酵素による)と非酵素的褐変反応(酵素は関係しない)があります。

酵素的褐変反応は、食品に含まれる酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)によって生じる褐変です。

りんごの皮を剥いたときに生じる褐変反応を例に、酵素的褐変反応の防止方法を調べます。

りんごの皮を剥き、すり潰します

すり潰したりんごを4等分し、それぞれ、純水、食塩水、クエン酸液、純水の入ったビーカーに移します。純水のうちの1つは、直ぐに加熱処理(ブランチング)をします。
直ぐに褐変するので、操作は素早く

電子レンジで加熱(ブランチング)
20分間放置すると・・・
左→純水・食塩水・クエン酸・ブランチング
純水では褐変しますが、食塩水とブランチングは褐変していません。食塩水では、食塩が酵素の働きを阻害するためです。皮を剥いたりんごを食塩水に浸けておくとよい理由です。ブランチングでは、加熱により酵素が失活するため褐変反応が起こりません。

続いて、非酵素的褐変反応(アミノカルボニル反応)の確認です。グリシン(アミノ酸)と糖類(グルコースとスクロース)との反応を調べる化学実験です。

試薬の取り扱いは慎重に

正確に分注します
試験管に試薬を入れた後、15分間、加熱(煮沸)します。
(加熱シーンの撮影を忘れていました。残念・・・)
結果を記録(写真)します
1本(E)だけ褐変しています。
アルカリ性下で、グリシンにグルコース(ぶどう糖)を加えたものだけが褐変しています。これは、照り焼きを作るときにみりん(←ぶどう糖を含む)を加えると照りが出る理由と同じです。結果が上手くいくと、やっぱり嬉しい・・・。
それぞれの試料の吸光度を測定
観察だけでも結果は分かりますが、吸光度を測定して客観的にも確認します。

今日の実習は、国試にもよく出題される内容ですよ。    by みやだ