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粗脂肪の定量(食品学実習:31期生)

食品学実習( 2年生)から、久しぶりのアップです。
第8回は、食品に含まれる脂質をジエチルエーテルで抽出する粗脂肪の定量です。

ソックスレーの抽出装置
抽出装置は、1879年にドイツの科学者ソックスレー(Fanz von Soxhlet)によって発明されました。この装置の巧妙なしくみを見るたびに、感動せずにはいられません。

抽出途中のビデオを
まったりとお楽しみください(音量注意)。

古典的な測定方法ですが、現在でも日本食品標準成分表の公式分析法の一つです。

【脂質抽出のしくみ】
①丸底フラスコ内のエーテルは加熱により気化し、中央の抽出管を通って最上部の冷却管に達します。
②冷却管で冷却されたエーテルは、凝結(液化)して抽出管に滴下し溜ります。
③溜まっていく間に抽出管内の試料から脂質成分がじわじわとエーテル中に抽出されます。
④溜まったエーテルが抽出管の細い管の高さまで達すると、サイホンの原理によりフラスコ内へと流れ落ちます。
⑤戻ったエーテールは再び気化して、①〜④のサイクル繰り返します。このとき、脂質は気化しないので、フラスコ内に抽出された脂質成分が回収されます。動力を使うことなくこれが自動的に繰り返されるなんて・・感動的でしょ!